リサイクリング産業 事務所

photo: mamoru ishiguro

豊橋市東部の準工業地域内に建つ、産業廃棄物中間処理工場の事務所です。2階建の鉄骨造建築をローコストにつくるため、新たな工法を考案してコストダウンを図りました。

L型断面の細いアングル材を4本組み合わせて十字形の柱をつくり、アングル材の隙間の溝に間仕切ボードやガラスを嵌め込めるようにして壁を構成しました。鉄骨構造の建方の後、ボードとやガラスを嵌め込むだけで空間ができるので、木工事や軽量工事の壁下地工事、ボード貼りなどの仕上げ工事がなくなり、建設コストを大幅に下げることができました。

アングル材とガラス・ボードの組み合わせによる空間構成の原理がより美しく見えるよう、柱と梁を合理的に組んでボルトを整然と配し、外壁やサッシも構造材の形状を活かして取付け、意匠的にも構造材と融合させました。耐力壁もスチールプレートをアングル材で挟む形で構成し、内装材を兼ねています。間仕切りのボードには表裏の両面が仕上がっているパーティクルボードを使用しました。

将来の解体時には、ボルトを外せば部材をバラバラに分解することができるので、リサイクルを業とする会社の理念にも合致した社屋になっています。

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