王ヶ崎の家

photo: mamoru ishiguro

鉄骨造3階建ての住宅です。5つの直方体を3層に積み上げた形状をしていて、それぞれの形状の違いを活用して屋外テラスと中庭を有するようにしています。敷地周辺の建物は2階建てが多く、敷地の向かいには大きなスーパーがあって客の出入りも多いことから、1階はプライバシーが守られた閉じた空間とし、上階に上がるほど外部に対して開かれる空間としています。 

1階は駐車場・多目的室・趣味室の用途の異なる3つの空間を、中庭を挟んで3列に並べて配置しています。奥にある趣味室はゴルフの練習ができる細長い空間であり、半地下にして天井高を確保しています。

2階はリビングと寝室が一体化した大きな1室空間であり、1階との平面形状の違いにより3つのテラスと中庭を有しています。中央にある小さな中庭はリビングと寝室の領域を柔らかく分けていて、リビングから中庭越しに寝室まで視線が通り、空間の豊かな奥行きが感じられる大らかな生活空間となっています。中庭の上方からは北側の柔らかな光が落ち、生活空間に心地よい陰影を与えています。

また大きなキッチンをリビングの中央に設え、周りの空間に対してオープンに開いています。生活空間の中心に鎮座し、寝室まで見通せるオープンキッチンは、日常生活の中心的な役割を持つ舞台のような場になっています。キッチンの背面家具には3階へ上がる階段を組み込んでいて、通常裏側になるキッチン背面を生活の縦動線として活かしています 。 

3階の空間は、太陽光がふんだんに入る、屋根上のサンルームです 。サンルームからは屋根越しに周辺の街並みを遠くまで望むことができ、街に対して開かれた開放的な空間になっています。下階の空間とは対照的な、外部と直接つながる明るく開放的なペントハウスです。